取材・執筆・推敲 書く人の教科書 文章を書く人にとってヒントがたくさんありました。

まず、『取材について』です。

『よき書き手であるためには、よき読者でなければならない』

よき文章を読まなければ

よき文章は書けない

取材とは文章のことを観察しそこから多くのことを学び取らないといけない

そのためにはしっかりと読めていないといけないし文章を理解していないといけない

読むための目、読むための頭を身につけていないといけない

表面的な理解しかできていない又は、根底にあるものを理解しないで

わかったつもりになって書いている文章は他人が見たときにその内容を理解することはできない

そもそも書いている人が理解できていないのだから当然である。

『映画を見て

自分のこころが揺さぶられた瞬間、何によってこころが動いたのか

そのカラクリを読み解く意志と落ち着きを持っている。

作り手の意図を、仕掛けを、その構造を考える。

自分なりの仮説を立て、自分なりの解を出す。

それが取材者に必要な能動的読書であり、鑑賞だ。』

本を読んであー面白かっただけでは読めていない証拠です。

僕も以前は本を読んでいたのではなく、

本を眺めていたのだと思う

どの本も感想は面白かっただけとなり

具体的に内容を説明することは出来なかった。

表面的に理解したつもりになっていただけ

どのページも滞在時間は精々30秒ほどで

文字を眺めて本を消化することが目的となっていた。

読んだ冊数を増やすことが目的となってしまい

肝心の中身を理解していません

一冊につき3つ心に残ればOKとして

ほとんどのページを凄まじい速度で流し読みしていた。

それで良い本も多くあることはあると思うが

時間をかけるわりに自分の生活にはあまり身にならないことが多い

今は時間を大事にしていていきたいと考えているので、

せっかく良い本を読むのなら理解しながらじっくりと読んでいきたいと考えることが増えてきた。

この文章もあるページで止まりながら考えたことを文章にしている

そういう自分なりに解釈し理解する時間を過ごせることが大事で

本から自分が考えたり思い付かせてくれることが大事なんだと思います。

『なぜ、こんなふうに書いたのか?

なぜ、このエピソードが必要なのか?

なぜ、こう書かなかったのか?を考えて読むことは十分に能動的な読書となる。』

自分だったらここまでの文章にできないだろうなということが多々出てくる。

自分が書くことによってより浮き彫りになる

本がいかに考えられて作られてるかということがよく理解できるようになる

もっとこう書けば分かりやすくなるのにと思えるようになりたい

自分ならここまで説明できないだろうなと思うことしかない

取材において聴く、聞くということ

『対面する前からもう、大好きになっておく

そうすれば自然と聴く姿勢がつくられていくはずだ』

本書では聞くと聴くが使い分けられている

聞くは受動的,英語で言うとhearであり

聴くは能動的で英語で言うとlistenである

訊くは質問で英語で言うとaskである

『取材には3つの段階がある』

『前取材』『本取材』『後取材』である。

多くの人はインタビューをしたりすることは多くないと思うので

この3つの段階を読書として捉えてみました。

前取材

その本の書かれている背景や業界について基本的な情報を調べておく

作者やその本のタイトルや帯からどんなことが書かれている本なのかを想像しておく

そして自分がその本からどんなことを学びたいのかを意識する

作者に対して質問できるとしたらどんなことを聞きたいのかをまとめておく

本取材

読書をする

書評を書くつもりで読む

あらかじめ想像した内容との差を確認する

読む前に考えていた質問は解消したかを確認する

後取材

読んでみて学んだことをまとめる

理解しきれなかったことは自分で調べてみる

分からない部分を洗い出す

知っていることが書いてあった場合それは知っているのかわかっている事なのかを認識する

聞くということの大切さについてはこちら

『あなたの伝えたいことと読者の知りたいことは一致するのだろうか?』

懸命に読者に伝えようとしても読者が知りたいことでなければあまり意味がない

自分が伝えたいことであってもニーズがなくてはどうしようもないのである

多くの人に伝えたいことはなんだろうか?

あなたが知らなかったことは読者も知らない可能性が高い

『感動することができるのだ。さらにその感動が読者にも伝わっていくのだ』

わかったとは? 理解するとは?

自分はなぜ分からなかったのか

自分はどうしてわかったのか

分からなかったのはどこでつまづいていたのか

あの時どんな言葉で説明して欲しかったのか』

自分が理解できた思考回路について地図を作って再現できれば読者にとっても参考になる

『わかった上で書くには反論も含まれている。

どんな批判があり、どんな反論があり、どんな誤解があるのかわかった上で書く。』

『最良の反対意見とは、真摯に向き合うべき最良の読者なのである。』

次回は執筆編についてまとめてみたいと思います。

本書は多くの気づきがあり、人によって響く箇所が違うと思います。

なにか文章を書いてみようと思う人は読んでみて損はないと思います。

おすすめの記事