
独立して一人税理士としてやっていこうと決めたとき、
「仕事はすべて自分で完結できる」「自分のペースで静かに働ける」
そんなイメージを持っていました。
でも、実際にやってみてわかったのは、一人だからこそ、人との関わりが欠かせないということでした。
一人で仕事をしているのに、全然一人じゃない
完全に一人で仕事をしているように見えるかもしれませんが、
この一年で名刺を150枚ほどお渡ししました。
この数字からもわかる通り、想像以上に人と会っているのです。
信頼できる少数の方々と、リアルにお金や仕事のやりとりを重ねる。
その関係性は自然と深くなります。
そしてそれがあるからこそ、一人でも仕事が続けられているのだと感じます。
「自由」と「責任」は、いつもセットでやってくる
たしかに、独立すると自分のペースで仕事はできます。
でも、お客様からの相談や申告のタイミングはこちらの都合とは関係なくやってきます。
柔軟なスケジュールで動けるとはいえ、完全に自由ではありません。
「応えるべき人に応える」──
その覚悟と責任を引き受けることが、独立の本当の意味かもしれません。
関係性は、「量」から「意味」へ
会社員時代のような「付き合い」や「義理」「社交」は、ほとんどなくなりました。
ですがその代わりに、意味のある人と、意味のあるやりとりだけが残ったという感覚があります。
私は今、テレワークのパートさんに一部業務をお願いしているものの、基本的にはすべて一人で対応しています。
広告も出していませんし、ホームページも持っていません。
仕事のご依頼は、すべて紹介のみです。
だからこそ──
紹介してくださる方との関係性を、何よりも大切にしています。
一人で仕事をしていくために、必要なもの
結局のところ、誰も完全には一人で仕事はできないのだと思います。
だからこそ、自分を信じてくれる人、自分を尊重してくれる人との関係性を大切にしたい。
その一方で、そうした信頼関係を築けない相手に時間を使う余裕はありません。
自分のスタンスや考え方を理解してもらえない関係性を、無理に続けるつもりもありません。
「一人で働く」=「人と深く関わる覚悟を持つ」ということ
一人でやっていくということは、自分の仕事と人間関係の質にすべて責任を持つことです。
その責任をきちんと引き受けられる関係性だけを、これからも丁寧に紡いでいきたいと思います。