
できれば、いま取り組んでいる仕事が将来にも活かせるものであってほしい。
そう考えるのは自然なことです。
私自身、そう願わずにはいられません。
でも──
実は、「この仕事って将来に役立つのか?」と考えること自体、あまり意味がないのでは?と感じています。
今の自分では“本質”を見抜けない
なぜなら、「成長していない今の自分」では、その仕事の価値を正確に判断することはできないからです。
どれだけ将来性がある仕事でも、やり方や捉え方によっては全く意味を成さないこともある。
その逆も然りです。
つまり、「今の自分が思う将来の役立ちそうな仕事」は、往々にして幻想であり、過信であり、無意味な予測にすぎません。
もし「この仕事は絶対に意味がある」と言い切れるほどの自信があるなら、すでに独立起業して成功していてもおかしくはありません。
それほどまでに言い切れる自信がなければ、“判断すること”自体が時期尚早なのです。
意味のない仕事でも、意味を見つける人が成長する
一見、無駄に思える仕事や、将来性がなさそうに見えるタスクでも、そこから何かを学び取る人は確実に存在します。
それは反面教師でもいいし、プロセスの学習でもいい。
成長できる人は、「目の前の仕事の意味」を問うより先に、仕事そのものを抽象化し、本質を捉える力を鍛えています。
「意味があるか」を考える時間があるなら、その仕事を徹底的にマスターする。
その方がよほど早く、確実に成長できるのです。
仕事をマスターする技術は、すべてに応用できる
今の仕事がたとえ時代遅れに見えても、手法が古くても、
何かを極めた経験は、どんな分野にも通用する力になります。
何かを「できるようになる」ために必要な努力・工夫・継続――
これらのスキルはあらゆる仕事の共通基盤です。
だからこそ、
なんでもできる人はどんな仕事でもこなしてしまうように見えるし、
逆に、どれも中途半端な人は簡単なことですらつまずいてしまうのです。
まとめ:すべての始まりは「今やっていることを極める」こと
- 将来に意味があるかどうかを考えるより、今を極めることが先
- 今の自分に「仕事の意味」を判断する力はないと心得る
- 一見意味がない仕事でも、成長の糧になる
- 何かをマスターした経験は、必ず他の場面で役に立つ
- 「なんでもできる人」になりたいなら、今の仕事を“完璧にできる”ようになることから始める
仕事の意味は、あとから付いてくるものです。
意味があるかどうかを問う前に、まずは目の前のことに全力を尽くしてみる。
その積み重ねが、未来の自分にとって一番の財産になると、私は信じています。